生ごみが食料に大変身 地球環境を救う不思議な生き物

 2年ほど前の記事になりますが、産経新聞様がアメリカミズアブについて取り上げておられました。

 日本では大阪府立環境農林水産総合研究所さまが最前線で取り組まれているようです。

経験では産卵させるのが意外と難しく、安定した技術開発が望まれます。

まだまだ、勉強や研究をしないといけませんね。

https://www.sankei.com/article/20220922-WK3SM4LOVZOOXBPEAQQ7DPHMBA

日本特殊陶業、えびの養殖事業の新会社「Niterra AQUA」設立 「うるみえび」で国産えびのブランド展開

 エビの養殖管理システムを製造販売する会社が設立されました。
「場所」を用意できれば短時間で事業化が可能です。

 センサーなどを組み合わせて養殖作業指示も行えるようです。

 異業種からの参入としては需要もおおいエビやサーモンの陸上養殖が多いようですね

https://niterra-aqua.com/lp/

エビを陸上養殖 異業種で収益確保 精密部品製造のエムテック 茨城・ひたちなか

 干し芋を作る過程で廃棄される残渣を活用してエビを陸上養殖する試みです。
異業種の参入が続いていますが、閉鎖循環式養殖技術の進歩ですね。
病気の管理もやりやすいですし、寄生虫の心配もありません。
 面白い試みです

https://news.yahoo.co.jp/articles/bf36c0c3c2af550df1a8cad4e5bfd2bf24d57a3e

精密部品製造のエムテック(茨城県ひたちなか市津田東、松木徹社長)が、エビの陸上養殖に乗り出す。製造業は資材価格の高騰などで厳しい経営環境にあり、異業種に新たな収益確保の道を見いだした。10月からの本格操業を目指す。養殖エビは「はるか海老」と名付け、同市のブランドエビとして地元の活性化やPRにも貢献したい考えだ。

同社は資材価格や人件費の高騰に加え、少子高齢化などによる今後の製造業界の市場規模縮小などを見据え、新規事業を検討。松木社長が趣味としているニシキゴイの飼育をヒントに、陸上養殖に取り組む。

陸上養殖は全国で異業種が相次いで参入し、規模は拡大している。同社は水槽の水をろ過して再利用する「閉鎖循環式」で養殖。排水が少ないため環境に優しく、魚の病気や寄生虫などが入るリスクも低くて安全性が高い利点がある。

養殖しているのはシロアシエビで、同社敷地内の倉庫内に幅3メートル、奥行き2メートル、深さ75センチのプールにろ過槽を付けた計3セットで、水温や水質、餌を与えた時間や量などを管理しながら試験的に育てている。

国内でふ化した1センチほどの稚エビ計約4000尾を昨年9月から3回に分けて養殖。同月から育てたエビは、体長15センチほどに成長した。

餌には干し芋を生産販売する同市の事業者から、干し芋を作る際に廃棄されるサツマイモの皮や皮に付いた実などの残渣(ざんさ)を活用。公的研究施設の調査で、通常のシロアシエビより甘みが強い結果が出たという。

松木社長は「残渣を資源として利用することでSDGs(持続可能な開発目標)の実現につながる」と強調する。

養殖エビは干し芋の原料のサツマイモ品種「紅はるか」を基にして「はるか海老」と名付け、ロゴマークも製作。6月25日に商標登録を出願した。

同社は、10月から本格的な養殖を始めるため、敷地内に新たな養殖専用倉庫を建設中で、月1万尾の出荷を目指す。今後、社内の体制構築やエビの販路開拓などを進める方針。

松木社長は「市特産の干し芋で育った、市ならではのおいしいエビを提供したい」と意気込む。

“養殖業者支援を”赤潮被害で地元市町と漁協が県に要望

少し前の生地になりますが、養殖魚への赤潮の被害がありました。
記事によると48万匹あまりのシマアジやカンパチが死に9億7000万円の被害が出たようです。

 近年陸上養殖への注目度が上がっている要因として、赤潮の被害がなく計画生産が可能と言うのも挙げられています。
 循環型陸上養殖に適した魚種は次第に移行されると思います。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/kumamoto/20240723/5000022794.html

八代海で発生している赤潮による養殖魚への被害が拡大する中、地元の自治体や漁協が被害を受けた養殖業者への支援を県に求めました。

八代海ではことし5月以降、有害なプランクトンの大量発生による赤潮の被害が相次いでいて、県のまとめでは、23日までに養殖のシマアジやカンパチなどあわせて48万匹あまりが死に、被害額は9億7000万円あまりにのぼっています。

こうした中、天草市や上天草市、それに津奈木町と、地元の漁協の関係者が23日県庁を訪れ、木村知事に要望書を手渡しました。

このなかでは被害を受けた養殖業者の事業継続に向け、被害を補償する共済組合からの支払金を実際の被害額に近い内容に見直すことや、新たに稚魚などを導入する際の費用に対する支援などを求めています。

天草市の馬場昭治市長は「養殖業者を守ることは日本の食を守ることにもつながる。業者が早期に経営を再建し、今後も事業に取り組めるよう支援をお願いしたい」とあいさつしました。

これに対し木村知事は「非常に危機感を持っている。県として出来ることはただちに行い、さらに深掘りすべきことは国にしっかり要望していく」と述べました。

JR四国 サーモン養殖事業に参入へ 鉄道赤字で事業を多角化

 最近では事業の多角化と廃棄していた熱源などを使って魚の陸上養殖に挑戦する企業様が増えています。
 魚種としてはサーモンが多いようですね。
 太平洋サーモンが一般的ですが、キングサーモンに挑戦する企業様も増えています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/tokushima/20240806/8020020917.html

 JR四国は、鉄道事業で大幅な赤字が続く中、新たな収益源のひとつにしようと、サーモンの養殖事業に参入することになりました。
 JR四国によりますと、熊本県で陸上養殖などを行う会社と連携して、この会社の敷地内に自社の水槽を設置し、8月から試行的にキングサーモンの養殖を始めるということです。
 水槽の管理などはこの会社に委託する一方、現地を繰り返し訪問して水質や水温の管理など、陸上養殖のノウハウを学ぶことにしていて、年内には初めての収穫を行い、年間で6トンから8トン程度の出荷を目指すとしています。
 また、それと並行して養殖に適した場所を探した上で、今年度中には四国でも陸上養殖を始めたいとしていて、2030年ごろまでに1億円以上の売り上げを目指すとしています。
 JR四国は、鉄道事業で大幅な赤字が続く中、事業の多角化を進めています。

 陸上養殖事業は会社の内外から募集した新規事業のアイデアをもとに調査を進める中でいきついたということで、第一次産業に参入するのは初めてです。
 四之宮社長は、「人の流れで左右される既存事業とは異なる新事業のチャレンジとして、四国で安全でおいしいブランドサーモンを作り、全国や世界に広げたい」と話していました。

大手ガス会社がサーモンを陸上養殖

 名古屋市に本社を置く『東邦ガス』がサーモンの養殖に参入されています。
LPGを気化させるとき使用した2-4℃の海水を利用しています。
 今年は60tの出荷を見込んでいます。

 ちなみに60tのサーモンを養殖するには1.2倍程度の72tの飼料が必要となります。
飼料の45-50%は魚粉ですので32.5-36tとなります。
 そのうち半分を虫粉に置き換えるには約16-18t必要となります。
月あたりにすると乾燥虫粉1.5t程度になるかと思います。
 インドネシアの事例では1tの食物残渣から45kgの乾燥幼虫が捕れるようですので、毎月1.5tの乾燥虫粉を利用するには、33t程度の食物残渣が必要となります。
 1日約1tぐらいの有機廃棄物を再利用することが出来ますね。

https://news.yahoo.co.jp/articles/dabfa92d3596515a651813cd85a879a9f34150c3?page=1

アメリカミズアブの採卵について

マンションのベランダで育てているアメリカミズアブですが、なかなか産卵しません。
ケージ内の成虫の密度が低いのか、温度や湿度が悪いのか、それとも他に要因があるのかわからないので、産卵条件について調べています。

こちらの文献では比較的小さなケージでも、一定数の成虫の密度があれば産卵をする様です。
ただ、同時に成虫を100匹用意するのもなかなか難しいところです。

ラオスの養魚餌料として有望なアメリカミズアブの周年採卵技術

アメリカミズアブの受精卵を得るためには、従来は2 m四方程度の大型網室に1,000頭あまりの羽化後間もない成虫を入れる必要があるとされてきたが、小型の網室(27 × 27 × 27 cm)に成虫100頭弱を入れることで受精卵を得ることができる

https://www.jircas.go.jp/ja/publication/research_results/2015_c02

海老の団地養殖

面白い記事がありましたのでご紹介させていただきます。
以前海老の陸上養殖についての記事を書かせていただきました。
 今回ご紹介する取り組みは団地の使われていない建物内で閉鎖循環型のシステムを使って、バナエイエビ、かわはぎ、ヒラメを養殖しています。
 養殖海老に与える配合飼料の55%天然のタンパク質と資料にありましたので、恐らく魚粉がベースになっているとおもいます。
 海がなくても魚類の養殖が可能ならば、食糧問題の解決の一部を担えると思いますが、やはりエサの問題が出てきます。

 魚粉の材料のカタクチイワシは天然資源で、漁獲制限もかかっています。
そこで昆虫タンパクがお役になれるのではないかと考えています。

【団地最前線 SPECIAL】新たな団地の魅力創出に魚の養殖、始めました!新多聞団地(兵庫県神戸市)
 

アメリカミズアブの養殖で大切なこと4つ

ブログの更新が少し空きました。
 都内で養殖していたミズアブは、残念ながら寒さに負けて産卵することもなく終了しました。
 暖かくなったら再開したいと思います。

 そこで、再度養殖について勉強をしています。
タイトルにありますが、養殖で大切なこと4つをまとめておきます。

照度:朝と夜が活動的。その時間に産卵することが多い。日光の下に置くことが望ましい。 人口の高原を使うとき:4000ルクス。7000ケルビン

温度:27-32℃。低温だと産卵しない。36℃以上だと幼虫が死ぬことがある。
 冬はストーブ、夏は扇風機で調整

湿度:70%。加湿器が必要。湿度が低いと産卵しない。

誘引:産卵場所に誘引するには、痛んだ果物がおすすめ。牛や鳥の糞もおすすめ

4 Important Things To Consider While Rearing Black Soldier Fly II Part 1 II

産卵に最適な隙間

 過去の投稿で飼育しているミズアブが産卵しない事をご報告しました。
隙間に産卵するので、木の板を積み重ねたり、ダンボールの隙間を利用することが多いようです。
 海外のブログなどを見ると間隔が狭いと尾や産卵管が隙間にはいらず産卵しないようです。
 最適な隙間に関してもは1.13mmの空間を開けるとよいとの報告もありました。
 残念ながら部屋で飼育しているミズアブは産卵することなく全滅してしまいましたが、次回は板の隙間を1.13mmぐらいに調整して再度挑戦したいと思います。

ORI_1130 A Standardized BSF Egg Collector